自分に都合のいい特定口座のみを選んで確定申告できる

サイドFire(早期リタイヤ)を目指す人に必要な株の確定申告の知識「株は自分に都合のいい特定口座のみを選んで確定申告できる」編です。

特定口座も確定申告が得

証券会社で株の取引をしている人は、確定申告の必要が無い特定口座(源泉徴収あり)を選択している人が多いです。

そして、特定口座は特定口座内で税金の徴収が完結するため、ほとんどの人が確定申告をしていません。

しかし、特定口座は確定申告をすると、得するケースが多くあるので、状況によっては確定申告をした方が良いです。

そこで、今回は特定口座で確定申告をするメリットを紹介するので、配当生活やサイドFireを目指している人は、是非覚えておきましょう。

確定申告のメリット1・・・配当控除

特定口座で配当金を受け取っている場合、確定申告で「総合課税」を選択すると、配当控除が適用され、配当金の10%が還付されます。

ただし、配当金を申告すると、所得税が上がるので、配当控除は課税所得900万円が損益分岐点となります。

900万円以下なら確定申告をして配当控除を付けた方が得です。

このとき、住民税が増えないようにするため、確定申告書の「住民税申告不要」を選択してください。

注意点:令和6年より、住民税申告不要制度が廃止されるので、配当を申告すると、住民税が上がります。このため、会社員は損益分岐点が下がります。個人事業主は、住民税が上がると国民健康保険料が上がるため、配当控除のメリットが無くなる可能性があります。

確定申告のメリット2・・・損益通算

複数の証券会社に特定口座を持っている場合は、確定申告をする事により、損益通算する事ができます。

例えば、SBI証券で譲渡益があり、楽天証券が譲渡損がある場合は、確定申告をすれば、損益を通算できます。譲渡損と配当所得を通算することもできます。

確定申告のメリット・・・損失の繰り越し

特定口座で損失が出た場合は、確定申告をすると、3年間、損失を繰り越すことが出来ます。

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自分に都合のいい特定口座のみを選んで確定申告できる

サイドFireや配当金生活をしている人でも、知っている人は少ないのですが、複数の特定口座(源泉徴収あり)を持っている場合、自分の都合の良い特定口座を選んで確定申告するという裏技があります。

特定口座と確定申告
自分に都合のいい特定口座のみを選んで確定申告できる理由を解説

例えば、上の表のように「SBI証券」「楽天証券」「マネックス証券」の3つの証券会社の特定口座で取引をしている場合、「A+C」「A+B+D」「B+F」というように、自分の都合の良い口座だけを選んで確定申告することができます。

もちろん、特定口座(源泉徴収あり)なので、確定申告をしなくても問題はありません。

ただし、注意点が1つだけあります。

譲渡損を申告する場合は、譲渡損を申告する特定口座の配当所得も申告しなければなりません。

具体的には、SBI証券の譲渡損を確定申告するのなら、SBI証券の配当所得も申告する必要があるということです。

これは、SBI証券の特定口座で譲渡損と配当所得が通算されているからです。譲渡損を申告すると、税務署は必ず配当を確認するらしいので、注意が必要です。

特定口座を分散するメリット

配当控除が目的で、全ての配当所得を申告すると、損益分岐源を越えてしまうような場合は、特定口座を分散しておいて、損益分岐源を超えないように配当を調整する事ができます。

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