湊かなえの「リバース」-越智美穂子のネタバレ感想文

湊かなえの小説「リバース」に登場する越智美穂子(おち・みほこ)のネタバレ感想文です。

リバース-越智美穂子のネタバレ感想文

越智美穂子は深瀬和久の彼女だが、その正体は死んだ広沢由樹の彼女だった。

越智美穂子は、広沢由樹と同じ高校で、高校2年生の時に遅刻したことがあった。

そのとき、広沢由樹も遅刻しており、遅刻して教室に入りずらかった越智美穂子は、広沢由樹に声を掛けて授業をサボり、一緒に缶コーヒーを飲み、また一緒にコーヒーを飲もうと約束したのであった。

越智美穂子は高校卒業後、関東の大学へ進学し、パン屋でアルバイトをしていたとき、高校時代の同級生・古川大志と再会する。

古川大志は広沢由樹の親友で、同じアパートに住んでいたことから、越智美穂子は広沢由樹と再会し、交際を開始した。

しかし、広沢由樹は大学3年生のときに、突然、卒業したら海外で1年間暮らすと言い出した。

越智美穂子の父親は離婚が原因で働かなくなっていたため、越智美穂子は就職しないということは結婚の意思がないと決めつけ、広沢由樹に就職しないのなら別れると告げた。

すると、広沢由樹は海外行きを諦めて就職する事を約束したのだが、越智美穂子は広沢由樹が自分に合わせてくれていることを感じとり、距離を感じて関係がギクシャクしていた。

それでも、越智美穂子は広沢由樹と結婚するのだろうと思っていたのだが、広沢由樹はゼミのメンバー村井隆明に誘われて別荘へ遊びに行く事になり、崖から転落して死んでしまったのだ。

越智美穂子は、広沢由樹の葬儀には行かず、3回忌の時に広沢由樹らゼミのメンバーを観て、広沢由樹が最後にどのような人と過ごしたのかを知りたくて、偶然を装ってゼミのメンバーに接近した。

越智美穂子は、広沢由樹がいい人達と過ごせた事を知って満足して故郷の愛媛県へ帰ろうとしていたのだが、広沢由樹が特別な存在と言っていた深瀬和久の事が気になって交際を開始した。

そのようななか、越智美穂子の元に「深瀬和久は人殺しだ」という告発文が届いた。深瀬和久が深瀬和久に相談すると、深瀬和久は広沢由樹の死の真相を語った。

それを聞いて驚いた越智美穂子は、広沢由樹の事を思い出させてやろうと考え、ゼミのメンバーだった浅見康介・村井隆明・谷原康生の3人に告発文を送ったのである。

谷原康生を線路に突き落とした犯人も越智美穂子だったが、報復や殺意ではなく、谷原康生が越智美穂子を抱きしめようとしたため、驚いた越智美穂子がはね飛ばすと、谷原康生は線路に転落しただけだった。

越智美穂子は結末で深瀬和久と再会して、深瀬和久に全てを告白すると、深瀬和久と復縁し、深瀬和久が作ったノートを広沢由樹の事で埋め尽くすことにしたのであった。

越智美穂子の感想

越智美穂子は最初から怪しいと思った。何か目的を持って深瀬和久に近づいたのだろうと思った。

コーヒーを淹れることしか能の無い、地味なグループに属する深瀬和久に、彼女が出来るのは変だと思ったからだ。だいたい、さえない男に近づいてくる女の目的は、壺を売るか、絵を売るかだ。

予想通り、越智美穂子の正体は、死んだ広沢由樹の彼女だった。しかし、復讐で近づいたわけでは無かったので、良かったと思った。

湊かなえの小説「リバース」を読んで、なんとなく、越智美穂子も病んでるような気がした。

越智美穂子は昔から両親が喧嘩ばかりしていたようで、そういうストレスや両親が離婚したストレスなどから、病んだと思う。

越智美穂子は病んでいたからこそ、広沢由樹と交際したのだと思うし、深瀬和久とも交際したのだと思う。

越智美穂子が結末付近で、バックから水筒を出して、カップ(水筒の蓋)にお茶を入れて飲んだ後、広沢由樹に飲むと尋ね、広沢由樹がうなずくと、越智美穂子は自分が飲んだカップ(水筒の蓋)にお茶を入れて差し出した。

この行為に対して広沢由樹は「距離感が掴めない」と困惑しているのだが、私も越智美穂子に軽い恐怖を感じた。

私は、大竹しのぶが出演するホラー映画「黒い家」を思い出した。なとなくだが、越智美穂子は、大竹しのぶのように綺麗だけど闇を抱えている女性なのだと思った。

小説「リバース」の結末で、深瀬和久は越智美穂子の手を握りしめて復縁するのだが、止めた方が良いのではないかと思った。

スポンサードリンク

スポンサードリンク