リバース-湊かなえの犯人ネタバレ感想文

湊かなえの小説「リバース」の犯人のネタバレを含んだ感想文です。犯人や真犯人を知りたくない人は閲覧にはご注意ください。

リバース-犯人ネタバレ感想文

湊かなえの小説「リバース」を読んだ。小説「リバース」は、コーヒーが好きな主人公・深瀬和久が、ある秘密を抱えているといストリーである。

その秘密とは、深瀬和久が大学4年生の時に起きた事件だった。

深瀬和久は虐められていたというわけではないが、中学校の時にクラスメイト全員から無視され、疎外感を強く感じており、地味グループとして生きてきた。

しかし、深瀬和久は、大学4年生の時に、生まれて初めて出来た友達が出来た。同じゼミになった広沢由樹だった。

そして、大学4年生の夏に、同じゼミの村井隆明の発案により、ゼミのメンバー5人で、村井隆明の伯父別荘にバーベキューをしに行くこになった。

当日、村井隆明は事故に遭って遅れることになったが、車から肉まで準備してくれており、深瀬和久ら4人は先に別荘へ行く事になった。

別荘は長野県と新潟県の間にあるスキー場で、夏なので雪はなかったが、道は細く、曲がりくねっており、運転の初心者には厳しい道だった。

ゼミのメンバー4人は、浅見康介の運転で無事に別荘へたどり着き、その日の夜、バーベキューを開始した。

すると、遅れてくると行っていた村井隆明から、最寄りの駅まで着いたので、迎えに来てくれという連絡があった。

電話に出た谷原康生は、お酒を飲んでいるので迎えに行けないので、タクシーで来るように伝えた。

しかし、村井隆明は「車まで準備したのに」と怒った。確かに、別荘や肉や車まで準備したのは村井隆明だった。

このため、谷原康生は仕方なく、ゼミのメンバー浅見康介に迎えを頼んだ。

ゼミのメンバーで運転免許を持っているのは、浅見康介と広沢由樹だけで、広沢由樹はお酒に弱かったうえ、運転免許を取り立てだったので、険しい山道を運転させるのは無謀だったのである。

しかし、浅見康介は父親の影響で教師になることを夢見ており、誰よりも教師になるために頑張っていたので、もし飲酒検問に引っかかれば、教師の道を断たれてしまうと言い、迎えを拒否した。

すると、運転初心者の広沢由樹が迎えを引き受けたので、コーヒーを淹れるのが得意な深瀬和久は、甘いコーヒーが好きな親友・広沢由樹のために、蜂蜜をタップリと入れたコーヒーを作って広沢由樹に持たせ、別荘から広沢由樹を送り出したのである。

ところが、20分もあれば駅に到着するはずなのに、1時間経っても広沢由樹は帰ってこないし、携帯電話も繋がらない。

心配した浅見康介が自転車で様子を見に行くと、広沢由樹は運転を誤って、かけから転落して死んでいたのであった。

警察がきて事故処理をしたが、警察は広沢由樹が酒を飲んでいた事には触れず、単なる事故として処理をした、

別荘に行っていた深瀬和久、浅見康介、村井隆明、谷原康生の4人は、大学4年生で就職を控えていたことから、飲酒運転の事は秘密にして闇へと葬り去ったのであった。

それから3年後、コーヒーを淹れる以外に何の取り柄も無い深瀬和久は、小さな事務機器メーカー「ニシダ事務機」の営業をして、平凡な人生を歩んでいた。

ところが、パン屋で働く彼女・越智美穂子の元に「深瀬和久は人殺しだ」という告発文が届いた。

そこで、深瀬和久は広沢由樹の関係者が犯人だと考え、広沢由樹の関係者から話を聞いていくのであった。

リバースの結末と犯人の考察と疑義

湊かなえの小説「リバース」の犯人は、深瀬和久だった。えっ?と思う結末だが、深瀬和久が犯人だったのである。

私は、ずっと、告発文を送った犯人を彼女・越智美穂子だと予想しながらら読んでいた。

なぜなら、深瀬和久は、アニメ「機動戦士ガンダム」やアニメ「エバンゲリオン」の主人公と同じように鬱系の主人公だからだ。

コーヒーを淹れることしか能の無い根暗な鬱系の深瀬和久に、可愛い彼女が出来るはずがない。

こいう根暗な人間に出来る彼女というのは、2~3度デートしたところで、壺を売りつけたり、英語教材を売りつけたりするものと相場が決まっている。私は何度もそういう経験をしている。

だから、越智美穂子は何らかの目的で深瀬和久に近づいているはずだと思った。

越智美穂子が壺を売るのが目的では無ければ、「深瀬和久は人殺しだ」という告発文を送った犯人は越智美穂子だと予想できる。

しかし、最初の告発文を送った犯人は越智美穂子では無かった。越智美穂子の正体は死んだ広沢由樹の彼女だったが、最初の告発文は単なるイタズラだった。

にもかかわらず、深瀬和久は告発文を真に受け、越智美穂子に広沢由樹の死の真相を話してしまった。

越智美穂子は、広沢由樹が死んだときに付き合っていたゼミのメンバーがどんな人たちだったかを知るため、深瀬和久・浅見康介・村井隆明・谷原康生の4人に接触していただけなので、死の真相を知って驚き、広沢由樹の死を思い出させるため、浅見康介・村井隆明・谷原康生の3人に告発文を送っていたのだ。

谷原康生を線路に突き落とした犯人は、越智美穂子だったが、谷原康生を殺そうとしたのでは無く、谷原康生が越智美穂子に抱きついたので、越智美穂子は谷原康生をはねのけると、谷原康生は線路に転落しただけだった。

では、深瀬和久は何の犯人かというと、深瀬和久は広沢由樹を殺害した犯人だったのである。

深瀬和久は、あのとき、車で村井隆明を迎えに行く広沢由樹のために、道の駅で買った蜂蜜をタップリと入れた甘いコーヒーを作り、マグボトルに入れて広沢由樹に持たせた。

実は、広沢由樹は蕎麦アレルギーを持っており、蕎麦を食べられない体質だった。

ところが、深瀬和久が道の駅で買った蜂蜜は、蕎麦の花から集めた蜂蜜だったため、広沢由樹は深瀬和久が作った蕎麦の蜂蜜入りコーヒーを飲んで、運転中にアレルギーを起こして、崖から転落して死んでいたのである。

つまり、深瀬和久は唯一の取り柄であるコーヒーで、人生初の友達を殺してしまったのである。

ただ、深瀬和久が犯人と言っても、明確な殺意があったわけでも無いし、そもそも、深瀬和久は広沢由樹が蕎麦アレルギーだと知らなかったし、蜂蜜が蕎麦の蜂蜜だったことも知らなかったので、犯人と呼ぶのは、ちょっと可哀想な気がする。

食物アレルギーは花粉症などとは違い、重篤な症状が出る可能性が大きいので、周りの人間に告知しなければならないと思う。

だから、私は、蕎麦アレルギーの事を話さなかった広沢由樹の自業自得のように思えた。

さすがに、湊かなえは「イヤミスの女王」と呼ばれるだけあって、小説「リバース」も読み終えた後にモヤモヤとする結末だった。

スポンサードリンク

スポンサードリンク